定例会最終日(9月12日)
町長から新ごみ処理施設の用地取得費否決に対する「再議」提出
質疑・乾議員・・・①造成工事費6憶5000万円はいつ決定したか?副町長答弁「9月4日の事前説明に示された総額。構成市町に審議予定の金額として提示された。」②組合事務局から示された町負担金で、組合議会で決議されていない状態では組合の義務的経費と言えるのか?町長答弁「組合規約11条経費とは、関係市町の負担金その他の収入を充てるとあり、議決の前から構成町の負担金においての手順になっている。今回の事業費は義務的経費に充たる。」組合で議決された後で、割合通りに有効になるものだ!
質疑・柏木議員・・・答弁されても理解出来ない。負担金が義務費に充たる根拠を分かり易く説明を?総務課長「負担金は自治法177条で示された義務費の内、その他の普通地方公共団体の義務に属する経費に該当する。」と条文を読んだに過ぎない。
質疑を終了し、「異議あり」の発言で討論
反対討論・乾議員・・・反対理由は昨日と同じ。発酵乾燥方式では高額になり、追加コストも不明瞭。今回の再議で予算案が否決されてもそうしようとするなら、組合からの脱退も視野に入れなければならない。再度この予算には反対する。
賛成討論・本浄議員・・・我が町のごみは我が町で処理するのが大原則。しかし組合との長い付合い構成町である以上、その一員としての役割を果たすべき。整備工事が遅れれば住民に迷惑がかかる。安心安全な生活を送れるよう大きな視野に立ち賛成する。
▲採決は議長を除く11人で、昨日と変わらず賛成5人、反対6人。再度、否決となる。
町長閉会の挨拶=町民生活に影響が出ない様、法律に基づき予算を支出させていただく。(この結果を受けて阿波市議会閉会の18日に、市長は1市1町で組合継続するか、市単独で整備するかを判断するという。現状では1市1町の事業推進を目指す姿勢を示している。松田町長が継続の意思を貫いてくれたことに敬意を払うとインタビューで答えている。)
傍聴者意見=乾議員の言われるように、組合議決の後なら、義務費は発生するだろう。しかし、新規事業については、その事業自体を1市2町の議会で話し合った結果、反対又は脱退している。この状態で町長の独断が通るなら、二元代表制の機能は失われ、組合の新規事業に問題ありとなった時、各議会側からのブレーキは効かない事になる。組織が進める事業を止める事は出来ないと言われるが、阿波市より大きな組合や自治体が導入を見送った発酵乾燥方式は、非常に危険で両自治体の財政をひっ迫させる事業になるだろう。全国では結局、導入した自治体はないのである(小松島市・美馬市は選定中)。
また災害の多い現状で、災害のごみは受け入れ出来ない方式である。デメリットを知りながら導入するのだ。ただでさえ、リサイクル商品にするためごみを分別、より整備するための設備投資、リサイクラーの選定、残渣の受け入れ先、最終処分と、いくつもの業者が必要になる。その運搬費用も膨大になるだろうし、この追加コストの恐ろしさが具体的に示されていない。
それよりも、交付金を頂くための実証実験をせずに環境省へ計画の申請をし、内示を貰ったと得意に説明をする職員。計画の手順を無視した進め方には恐れ入る。実証実験が必要と気づいた今から数か月かけて行うという。突っ走る組合組織に上板町は一緒に乗りたがっているが、確かに賛成議員も問題ありと分かりながら止めようとしていない考えが見える。一体何にすがり、何を守りたがっているのか。本当に町の将来を考えた事業なのか。人口減で財政の厳しい現状を理解しての事業なのか。安心安全は賛成側の言葉だが、反対する側こそが安心安全を考えてのことだと思われる。