板野町議会の傍聴(2024年12月12日一般質問)

三原議員の質問

①新ゴミ処理施設の地権者との契約や造成工事の進捗状況=環境生活課長答弁「組合の事業であり組合の意見を尊重した回答となる。調整池設置工事はほぼ完成。地権者と賃貸借契約を調整交渉中。用地契約を結んだ後、事業入札を行い、令和9年度末に完成するよう進める」

②住民説明会で、3年間の遅れで積替え作業運び出しを現在の施設を使わずに進めて欲しいとの声にはどのように対応していくつもりか=課長・副町長答弁「3月5月9月と3回実施し、これからも理解していただけるよう丁寧な説明をしていくとの答弁をした」

③業務要求水準書、第2章運営業務1節総則1.運営業務概要3)定義に「運転事業者」「運搬事業者」「処理事業者」各々どの業者を指すのか=環境生活課長答弁「運転と処理はジェムカ株式会社、運搬は四国合同通運」

④業務要求水準書に組合は業務状況の監視をし、是正改善を要求出来るとある=課長・「運転・運搬・処理の業務ごとに、計画・実施の報告を書面で提出する事。年1回以上は組合からゴミ処理施設の現場確認を行う」書面の内容や車両に関するGPS設置は=副町長答弁毎日のゴミの量等が書面の主な報告と思うが、内容と年何回の提出か。また車両の状況確認の2点。運搬についての確認は、詳細が分かり次第議員に連絡する」

⑤ゴミ処理施設は山口県萩市のジェムカと契約だが、ゴミ焼却の場所が変更になる事はないのか=環境生活課長答弁「萩市ジェムカの施設で適切に処理」

⑥運搬業務の契約単価=環境生活課長答弁「1t当り4万40円」

⑦業者の提案書「車両確保費‐運搬事業補償」の補償費とは何か=環境生活課長答弁「令和7年7月から令和10年3月末まで、人員の確保、運搬時の臭気対策への車両の改造費等に関する準備費用」それは合同通運の車両に対してか=副町長答弁「課長の答弁通り」合同通運の車両とは言わなかった。

⑧車両確保費の事業補償費・メンテナンス費・消耗費は、運搬事業費に係る減価償却費に含まれるもの=環境生活課長答弁「車両確保費は、ゴミ運搬業務に関する減価償却費を含まない」

傍聴者意見=課長の答弁発言の冒頭で「組合の意見を尊重した回答」と言われた。組合で協議し出した結果を報告する時、組織の構成員としては決定事項の回答であるはず。自らの組合議会で協議した事の答弁である。前提に使う言葉として相応しいのだろうか。まるで、意見を挟まず決定事項に従う立場の構成員だと聞こえる。組合で板野町長は副管理者である。今回の様な大型事業を進めるとなると、頻繁に協議するべきだろう。日頃から充分に協議が行われていないため、通告質問の域から少しでも広がると言葉が出ない。それは上板町長も同様だ。副管理者としての仕事が出来ていないと感じる。三原議員はまだまだ細かい部分で理解出来ない事柄が多いと言われていた。なのにほとんど再問出来ない状況は議員にとって審議困難。例え再問しても答えは出せないと言われていたらしい。その通りの答弁である。組織運営の怠慢としか言いようがない。お粗末である。④の答弁など、執行部自身は実施状況をもっと具体的に業者とも組合内でも詰めておくべきでないか。この様な状態で組合構成員(首長以下担当職員や議長・副議長)の方々は各自治体が負担する大型事業に不安や意見はないのか。協議不足からくる疑問である。⑤においては「上板町の未来を考える会」が10月22日(火)、直接阿波市長に面会してお聞きした。「萩市のジェムカに持っていく。他の場所へは持って行かない。そういう契約だ」と市長答弁。ジェムカはコンサルタント業務もしている。何か問題があれば他の場所へ変更運搬出来る可能性もあるのでは?「ない」と答えた。また、運搬車両の確認としてGPS機能の取り付けは要望しているのか?「最近は運搬車両には全て備わっているのではないかと思う」と答弁。その時の市長の印象は全く角がない方だが、役職に相応しい実権を握っているのか(リーダーシップ)疑義が残った。子どもたちに負担を強いる事のない市政を目指して頂きたいと思う。だが、早々に脱退した吉野川市(令和7年7月末に新ゴミ処理施設完成予定)の進展を見ると、中央広域環境施設組合の在り方には大きな問題が潜んでいると感じる。それは全ての組合構成員(1市2町)に責任があるのではないか。今後、各議会では充分に審議・協議して頂きたい。

板野町議会日程(2024年第4回定例会)

12月4日(水) 開会 

   5日(木)   産業建設常任委員会

   6日(金) 総務文教常任委員会 

   9日(月) 厚生常任委員会  

  12日(木) 一般質問(4名午前中で終了) 

  13日(金) 議案審議・閉会

 

一般質問(4名) 

1)楠本千草議員=防災倉庫備蓄品について・AED 講習の推進 

2)藤田千穂議員=SNS(種々の情報共有発信方法)活用・観光者向け案内表示の整備 

3)石田実議員=住宅リフォームの助成・帯状疱疹ワクチンの助成・公共施設への無料Wi-Fi設置 

4)三原大輔議員=新ゴミ処理施設の進捗状況・3年間のゴミ運搬委託事業の運営内容

 

意見=各議員の質問時間が短く、正午15分前に全て終了。年末ともなると、来年度予算の概算要求が始まる。一般質問として、来年度の予算案の重点項目等、町長へ予算編成に対する姿勢や意気込み、来年度の課題を問う質問が欲しい。年4回の定例会に予算の動き、流れ、特に執行すべき事業の遅れ、繰り越される事業等、予算決算関連の質問は重要かと思う。議員の一番大きい仕事は、税金の使われ方を審議するので。また、問題を抱えていない自治体はない。議員定数の8割以上は一般質問をして当然ではないか。毎回質問者が少ないことも影響しているのか、質問通告提出は一般質問の前々日である。職員の答弁書作成は、定例会の中でかなりの仕事量になるものだが、短い時間で作成出来るならそれはそれでよい。もしくは、質問内容が答弁しやすい形を取り、単に要求だけになっているのかもしれない。さて、三原議員の質問は前回同様、上板町にも大いに関係するため答弁と傍聴者意見をまとめたいと思う。

上板町議会日程(2024年第4回定例会)

12月10日(火)開会・議案説明・一般質問

  11日(水)一般質問 

  12日(木)一般質問・議案審議 

  13日(金)議案審議・閉会 

 

一般質問(6名)

1)本浄議員=夏休み家庭学習に集会所開放・1人高齢者ケア・休耕地の除草支援対策 

2)上原議員=新ゴミ処理施設用地契約の進捗と県外運搬の積算根拠・集落排水事業の今後・板野町図書館利用・高齢者のタクシー利用促進 

3)安田議員=課題運営への提案推進・町内カフェの推進 

4)岩野議員=道路(赤線)の維持管理・ゴミ収集(高齢者・集積所増設)・営農支援対策

5)乾議員=新ゴミ処理方式の最終固形燃料の受取り・農業集落排水事業の使用料・河川決壊の防災訓練 

6)柏木議員=鳥獣被害対策・学校給食費の無償化・不登校児の支援・高齢者へ自転車急発進抑制装置の補助・高齢者補聴器補助

 ◎議員の皆様へ・・・この質問者の少なさは何❓町が抱える課題はどの分野にも点在しているはず。町議は日頃どの様な活動をしているのか。質問者が少ないなら議員定数の削減を(8人か9人に)。以前住民に議会アンケートを取ってから何年経っているのか。全く、議会運営の改革が進んでいないし、何をしているのかさえ見えてこない。現在、牟岐町議会で入院通院で長期活動を控える議員に住民から不満が出ている。上板町内でも同様の問題はある。住民が問題にする前に、議員定数減や活動縮減に対する報酬の見直しを協議するべきである。これだけではない。委員会の在り方(年何回協議)、委員会の数、住民への議会説明会など、行政や議会の見える化を進めなければ、他の議会に大きく遅れていくだろう。恥ずかしいと感じていただきたい。取り合えず、議事録はHP上に公開するのが一般的である。