上板町議会全員協議会(2025年8月15日)

 全協には、約70人の住民が傍聴した。場所は公民館。町議が次々と着席しだし、最後に村上議員が協議会場に入ってきて、端に座った男性に声を掛けた。その男性が、黄色のビラを傍聴する住民一人ひとりに、前から順に1枚ずつ配布し出した。その時、ビラを貰ったある男性が大きな見出し文字を見て「私には必要ありません」と言ってビラを返した。とたん、配っていた男性が「おまえ何しよんじゃ!」と会場に響く声で怒鳴った。議会事務局の森さんが局長に相談し、議長に耳打ちされた。議長から「そこ今、何を配っているのか。今日の傍聴席での規則は守ってもらう。野次暴言、周囲への行為などは認めていないので、すぐに回収する」と注意が飛ぶ。事務局の連係プレー素晴らしいと思った。(ビラには、採決の反対でゴミ問題今後はどうなる。反対議員は代替え案を持っているのか、ゴミ処理施設の遅れが住民のゴミ回収に困難をもたらす、お世話になっている阿波市との間にヒビが入って、し尿処理も止められたらどうする等が記載)

 

〇開会宣言で松田町長の挨拶=新ゴミ処理施設の計画予算案について、板野町議会は町長の脱退宣言を賛成する決定をされた。しかし、私は国からの交付金が受けられる広域処理での組合運営が、町にとっての最善の方法と考えている。今日の協議会では議員の皆さんにはそのことを踏まえて予算案について話し合っていただきたい。と言った後、公務により退席。議長より、各議員の予算案に対する意見・主張を順次述べるようにと提案。議席順に述べる事になった。

1,柏木町議=傍聴の皆さん、町長や課長の説明で分かるか?多くの傍聴者に審議する内容が理解出来る様、資料提供が必要と思う。昨日の町田市長の発言で、板野町の脱退を受けゴミ搬入が減り、規模の縮小で建設費の見直しが必要とある。臨時会で示される額は再検討の額か、そのままか。そのままなら反対する。

2,村上町議=反対する議員は代替え案があるのか。阿波市との良好な関係にヒビが入ったらどうする。少々嫌なことがあってもお付き合いは大事に。もし脱退したらどうなるかよく考えるべき。否決する事は、脱退の意思表示と見られても仕方がない。

3,上原議員=上板町も施設予定地を阿波市へ提案したが、すでに決定と言われ不快だった。吉野川市脱退に続いて板野町脱退も決定。組合の運営に問題あり。1500万円のコンサル委託業務の結果にも不信感。賛成議員の意見は抽象的で挑発的な態度である。言わせてもらうが、我々は民間企業や他の自治体へも情報や検証を行い、代替え案は備えている。今のままの計画や予算案には反対。予算の否決は脱退につながる。

4,本浄議員=色々小さな部分には問題があると思う。この事業は日程が決まり、他の自治体に頼る状態の上板町は議会でもめている場合ではない。組合からの提案、町長からの提案を否決する事はゴミの処理も、し尿処理も利用出来ない恐れもある。賛成すべき状態で、協力しなければならない。温かい目で見てこの予算案を受け入れる。

5,吉岡議員=施設完成を日程通りに進めていく事。間に合うように進め、ゴミ戦争の様な状態を作らず、協力して行く様に。賛成の立場だ。

6,富永議員=施設予定地がいつの間にやら借地契約になった疑問。ゴミ処理が発酵乾燥方式になると最終段階の残渣はどこにどう処理するか疑問。過程の説明が全くない。組合構成が崩れ、1市1町で見直しになるが、交付金1/3は確定されないだろう。予算反対と脱退は別だが、交付金の問題が確定しなければ広域の意味がない。

7,岩野議員=広域処理は必要だが、将来負担を考えると用地交渉の変更、施設の運営費未定は審議のしようがない。プラスチック燃料の商品がどの位出来るのか、リサイクル処理後の残渣の追加コストはどうなるのか。%にしても今の課長の答と組合の答えとの差異があり、今の説明にしても納得出来ない。現段階の答弁では反対となる。

8,鈴木議員=山口県へ持っていく2年8ヶ月の間に、施設の建設をする事で計画通りに進む。高額だから反対では工事にもかかれない。入札前には言えない事もあり、求める説明が出来ない場合もある。反対議員は組合からの脱退を視野に入れているのか。

9,安田議員=2度の臨時会が流れた事で、住民の心配は今後のゴミ処理がどうなるのか。反対する議員はゴミの行方をどの様にするのか責任を持って欲しいと思う。

10,乾議員=建設費の財源となる交付金は法的に適正か。予定地の借地は環境場所的に破格値過ぎる。20年間の運営費が未定。発酵乾燥した燃料の受け入れ先も未定。この方式自体が自治体では全国初の導入になるため、環境省でも取り組みに対する認識が不充分。他の自治体の算出から見ても、建設費+運営費で200憶にはなる。現段階の説明と資料不足からでは審議出来ないという状態が正しいかもしれない。反対である。

11,前田議員=これまでの組合の資料や説明不足の状態からは到底賛成出来るものではない。予算案には反対だが、予算の否決をすぐさま脱退と結びつける考えはない。

 最終に議長から、反対議員には脱退の意思があるのかという質問提案があり、その事についても議員から意見が出された。そして、今後以前からの提案をそのまま臨時会にかけるという確認が行われ、25日の10時からと議長の発言があり全協を閉じた。

傍聴者の意見はしばらくお待ちください