中央広域環境施設組合の新ゴミ処理施設の疑問 no.1

現在の処理施設が稼働する期限=2025年7月末

新ゴミ処理施設が完成するまで約3年間遅れる運営計画を各議会で審議するが疑問あり。山口県萩市までゴミ運搬し、焼却処理する。運営計画不透明。予算金額は根拠なし。

3年間の処理計画はどの様な説明資料で各議会に審議させたのか。運営の合計金額のみ示し、詳細説明は不充分なまま、これ以上計画が遅れないよう予算の可決を求めた形の議決となった。各議会に杜撰な審議をさせたと思う。板野町議会では2人反対1人退席。上板町議会では5人反対、6人賛成と拮抗していた。それほど住民代表の議員が、納得しかねる予算だった。上板町議会の賛成討論は、この説明が不十分でも認めてくれという内容で、必要経費として証明出来る説得力は全くない発言だった。

提出された運営費のうち高額運搬費が問題。各議会には充分な説明資料が提出されず定例会後に議員から組合に情報公開を求める始末。結局、予算が認められてから知り得た情報で、9月の議会で運搬費の詳細の追及が行われた。通常民間での単発発注運搬費用よりはるかに上回る金額に対し、妥当な根拠が示される事はなかった。

3年間の処理運搬業者公募は適正だったのか。プロポーザル方式で公募し、1者のみのまま選考決定した。急ぐあまり、決定過程が不透明。運搬業者は組合と長年継続してきた業務関係があり、切り離す事の出来ない繋がりが生じていたのではないか、とも考えられる。調査が必要。

新ゴミ処理施設が稼働開始=2028年4月稼働予定 

2019年9月・・・新たな処理施設の案は、「好気性発酵乾燥方式」に決定。

2021年3月・・・処理施設の候補地は阿波市東長嶺に決定。土地所有者との賃貸契約は現在(2025年3月)未完。

2022年9月・・・施設建設費総額=約73憶円20年間運営費=約99憶円(合計約172億円)

 

この新式の問題点を、上板町の乾崇議員が2024年の12月定例会一般質問で追求。

①一般家庭の可燃ごみから生ごみを微生物で発酵。17日間かかり残った可燃ごみを固形燃料とするが、原料から我が組合ではRDFになるのでは?これはデメリットが大きい。

②固形燃料にはRDF(不純物が多い)とRPF(塩素濃度が低い)。RDFは塩素濃度が高くボイラーを傷めるし、熱量も石炭の半分、燃やし方でダイオキシンの発生があり燃料として受入れ先無し。RPFはごみ分別が出来ており、品質が安定し熱量が高く、受入れ先も県外で確保可能。些末な固形燃料RDFをボイラー燃料として買い取る企業はあるか?

③「発酵乾燥方式」を「焼却方式」に変更すべきでは?

副町長答弁2028年にRDF燃料が可能なボイラー設置計画の企業あり」町長答弁「1市2町で課題に取り組んでいる」ところが定例会後、10日も経たない内にRDF固形燃料では現時点で買取り先がなく、発酵後固めず委託業者にすべての処理を任せるという発表を新聞報道で周知。議員個人発行の報告書では発酵乾燥方式では災害時の受け入れが出来ないデメリットと最終委託業者への費用負担の懸念あり新たな問題記載。

◎では委託業者が分別したのちRPF固形燃料にするだろうか。かなりの手間暇がかかり委託料は高額になる事も考えられる。分別しなければ乾燥発行ごみのまま委託業者が焼却処理する可能性あり。運搬業務と焼却業務を任せるのか。何のための発酵乾燥方式なのか問われる。この方式が通用するのは、住民が自宅で生ごみ処理し、他のごみも細かな分別をした後回収する自治体ならRPF固形燃料に出来、買取り業者もあるだろう。組合議会のあまりにも検証不足な計画は、将来に大きな負担を背負わせる事になると危惧される。吉野川市のように、近年改良されたストーカ方式の方が、発酵時の臭気や災害時の混乱また費用(総額費用に委託料金増額)の面を考えても、適切な処理方法ではないのか。計画の見直しが必要では?

中央広域環境施設組合臨時会(2025年2月4日)no,2

傍聴者意見=藤本市議の質問は2人の町長に向けられた。「組合側と阿波市長ばかりが答弁するのは疑問?」と市民の声がある。町田市長(68歳)は2023年4月から就任した管理者で副市長(2017年から)時代はあるが組合側の経験は一番浅い。それに対し副管理者であっても玉井町長(73歳)は2009年からで組合側の経験は一番長い。松田町長(77歳)は2017年から2期目。お2人とも答えようとせず阿波市にお任せで第三者的立ち位置。市民説明会でも、答弁しない2人の町長に怒りをぶつけた市民の声があった。そのこともあり、今回はいつもの態度に反省していただく意味での町長質問だった。その答弁は住民が感じていた部外者意識そのもので、首長としての資質を問われかねない。

前段投稿①の質問「ゴミ処理施設の計画や変更について住民への周知(説明)はどのように?」玉井町長は「情報公開条例」を持ち出す。これは、一般住民が特定の予算や事業について、申請書を提出して閲覧や写しを貰う規則を示したもの。市議が質問した要旨とはズレがあり、ご自身の解釈で答弁されていた。税金で行う公共事業・対する予算、特に大型事業になればなるほど、住民参加の進め方が求められてくる。住民の知る権利を満たすためどの様な媒体を利用して周知するのか、その取り組みがなされているかの質問である。だが、出来ていないことを棚に上げ、しなくてもよい理屈を述べるため条例を持ち出し、言い訳したとしか見えなかった。そして松田町長はまず、聞く態度が悪い。頬杖をつき質問者を見据え、真剣さや緊張感が伺えなかった。態度同様の答弁で、出来ていないことは素直に認め反省を口にし今後何らかの形で検討すると述べたが、取るに足りない答えであった。傍聴席からは、他人事かとため息が漏れる。

前段投稿②の質問「新ゴミ処理施設の現場確認の有無」玉井町長は個人の所有地は立ち入ると不法侵入だと、呆れる答え。これには、質問者が公共事業の現地視察は当然だと憤慨する。木村市議からも所有者に了解取れば済むことで、有り得ない対応と非難される。傍聴席からもあまりにもお粗末と批判の声が出た。よって、松田町長はあっさりと一言、確認していないと認めた。ただ、この協議が始まる前に10分ほど休憩をとったが、先の臨時会が終わると同時に、傍聴席からよく見える位置に着座している状態で、大きなあくびをされた。手で覆うこともせず自宅でくつろいでいるかの如くである。皆さん真剣に聴きに来ているにも関わらず、失礼極まりない態度に上板町民としてとても恥ずかしく思った。これは終了後、直接町長に緊張感のない態度は謹んで欲しいと猛省を促したが「あくびも出るわ」との一言。呆れる返事である。ご自分の立場をわきまえておらず失望するばかりだ。

坂東町議の質問。これは、水口町議の質問に対して担当課がスケジュールを答えた。その計画の期限を守れるのか、遅れる事は許されないとの質問。詰め寄る様な厳しい態度の質問に松村市議が、あくまで予定であり何が起きるかわからないので遅れた場合はご容赦願いたいと、口を挟んだ。そこへ、再び木村市議から質問者は組合側に答弁を求めたのだから松村市議が答えるものではないと釘を刺した。もっともな流れに見えるが、町議の質問に問題があると思う。坂東町議は組合議会の構成員として唯に圧力を掛けただけで、まったく効果のない不必要な質問ではないだろうか。期限が遅れる恐れがあるならその素因にどの様なものがあるかを問う事の方が、計画遂行にとっては具体的に判断出来るし、構成員としての協力につながる。なのに、真摯な答弁をされた町田市長に対して、追い打ちを掛ける様な再問をされた。遅れた場合の責任の追及である。管理者としての最終責任は私にあると町田市長は当たり前の答弁。いや、傍聴者から見れば、あなたたち構成員にも遅れた場合の責任があるはず。それが松村市議が口を挟んだ発言につながると言える。傍聴者からは責任転嫁の質問としか聞こえない。

 この事業は、組合議会が同じ意見方向で進められていると思う。今までの話し合いで代替え案等の反対意見や修正案が出ている訳でもないため、坂東町議の質問等はパフォーマンスにしか見えない。松村市議の擁護発言が物語っている。私たち傍聴者(市民)の間では、もっとほかの選択肢や予算額の疑義を訴えているのに、この組合議会・協議会では以前からその様な疑問点がほとんど出なかった。特に現施設がある地元市民たちの批判や意見をこの議会では全く取り上げていない事が根本の課題なのだ。後藤市議・藤本市議の質問は学びになったが、強く思うのは施設のある地元住民の声をどの様にくみ取ろうとしているのか。批判の声は理解しているはず。知らないとは言わせない。組合議会議員だけでなく、関係市町の議員は住民代表という立場で住民の中に入り、疑義や批判をまとめる姿勢を取るべきではないだろうか。議会と住民が乖離している。板野町議会・上板町議会はなおのこと。

中央広域環境施設組合の臨時会(2025年2月4日)no,1         

臨時会20分で終了)

1)専決処分の承認 2件は可決

職員と会計年度任用職員の給与(期末手当,勤勉手当)、費用弁償に関する条例一部改正

2)令和6年度補正予算の議決 可決 

2000円追加で年間合計額25億6259万円 

現在の処理施設は今年7月末で稼働終了。補正予算の中で、残留廃棄物の処理のため成分検査し業者選定の準備費用に3718万円等が主な事業費。

(提案説明のあと、議員からの質問はなく提出された全ての報告・議案に異議なし) 

 

🔴新ゴミ処理施設計画の変更進捗状況の報告(1時間で終了) 

1市2町の中央広域環境施設組合の構成員 (吉野川市の構成員は除く) 

執行部=組合職員・町田市長(管理者)・玉井町長(板野町副管理者)・松田町長(上板町副管理者)

阿波市議会=笠井議長・三浦市議・木村市議・松村市議・藤本市議・後藤市議・北上市議

板野町議会=水口議長・奥尾副議長 上板町議会=坂東議長・鈴木副議長 

新聞報道 協議内容は翌日記事に(2月5日)

「ごみ処理方式変更を決定」 組合の見込みは20年で5.6憶円の削減となる 

説明  ゴミ発酵処理後、「固形燃料に成形後売却」計画から「業者委託しリサイクルする」計画に変更する。固形燃料に成形しない場合、施設整備費は不要、電力等の運営費は削減となる。よって、組合としてはプラスチック製品等の再商品化に関して、ゴミの細かい分別収集が必要になり、再商品化するためのリサイクル法を盛り込んだ「再商品化計画」を作成。この作業過程は委託業者に任せるため業者選定する事になる。2027年までに大臣認定の取得を目指す。環境省によれば、プラスチックの再利用を実行する事で特別交付税措置が頂ける。

報告の後、質疑応答あり 

〇後藤議員=施設整備費4億7300万円、運営費9400万円削減となるようだが、先の関連費用の総額を示し比較したい?担当課長「手元に資料がなく答弁は控える」

現施設の解体売却について現状の考えは?水口議員、松村議員から今回の協議は新ゴミ処理施設の変更と報告なので、議題から外れる質問は控えるよう遮られる。

〇藤本議員=①議員にも住民にもこの大型事業の進捗状況等に対する情報が不足している。協議会などは頻繁に開催するべき。では処理施設が置かれていない2町の自治体はより住民への経過報告等なおざりになっているのでは?玉井町長「公文書であるかどうかで、情報公開条例に従って適正に行っていく」再問の批判にも同様の答弁を繰返す。松田町長「言われる通り住民への発信が足りない部分はあり反省する。今後、情報発信の仕方を検討する」

2町の副管理者、関係者は、新施設の現場をどの程度把握し視察に行ったのか?玉井町長「現在は賃貸契約が出来ていない状況なので、個人の所有地には足を踏み入れると不法侵入になり、遠目での確認のみ」この答弁には藤本議員・木村議員から何という怠慢、許可をもらって現場確認は当たり前と批判が出た。松田町長「現場の確認はしていない」

組合議員に結果報告しか届かないのは問題がある。一体この固形燃料で進めていた話が、固形でない方式にいつどのように変更したのか?廃プラ法が出来て国の補助が3分の1もらえ、令和4年4月からゴミの規定が細かくなった事は理解しているが?町田市長「法律の改正時期はそうである。全国で燃やさない発酵方式は1割程度。9割が燃やすストーカ方式。私たちは環境のためと今後を見越して決定した」発酵方式に政策転換をした時期のみの答弁。固形にしない方針時期は答えず。

〇水口議長=①今後のスケジュールは?担当課長「土地の賃貸契約は3月末までに結びたい。用地確保の上で、新年度には入札にかかり、秋頃には工事に着手出来る運びに」

〇坂東議長=①今の答弁は「だろう」と言う見込みであり、予定が遅れる想定も含まれている。しっかりと確実に事業を進める意気込みの答弁を求めたいが?松村議員が、大型事業で計画通りにいかない面もあり容赦願いたいと横やり。すかさず木村議員がそれは議員が答弁する事ではない、管理者に答弁させるべき。町田市長「私たちはあくまで計画に沿って、遅れることが無いよう努めていく」

予定が遅れてしまった場合、管理者としてその責任をどう捉えるのか?町田市長「その場合の責任に関しては、私が管理者であり最終責任はかかってくる」

*傍聴者は10名ほど、組合側の答弁や議員の質問に対して一部異論を唱えていた(次回投稿)