上板町議会の傍聴(2024年3月5日)NO,2

開会・・・町長所信表明=①子育て対策の現状について、②高齢者の福祉対策、③農業経営の安定、④防災対策(ため池廃止,備蓄品,施設の耐震化,防災訓練)⑤財政運営(交付金の認知,遊休施設の売却,税徴収)、施策の実現には議員住民のご理解ご協力が必要。説明責任を務めていくと、約10分間。その後、提出議案の説明。

令和5年度補正予算、2億4532万円減額し、総額56億2220万円

令和6年度当初予算、総額53億8500万円

主な歳入=町税11億1800万円、地方交付税20億円、国県補助金10億円、繰入金5億2700万円(財政調整基金)、町債6000万円。

主な歳出=中央広域施設組合負担金2億円、ため池廃止費2400万円、住宅団地管理費4100万円、西原団地解体工事費2400万円、中学校体育館空調工事費3500万円(7月中工事完了予定)、六条暗渠工事費3250万円等。

傍聴者意見=ゴミ処理施設移転の進捗状況には不明な点が多いにも関わらず、議員は誰も一般質問で取り上げなかった。おそらくこの事に対しての情報が無いから、答弁出来ないと忖度しての事か。ならば、それを追及するための質問をするべきだと思う。情報がないなら、町長幹部にも責任はある。また、元議長・元副議長も積極的に組合議会構成員として関わろうとしなかった責任も問われて当然だと思う。過去、多富元議員は前任者(七條町長)に対してゴミ処理施設の移転問題を2015年9月議会から問い続けてきた。が、松田町長に代わり、答弁事態を逃げる、避ける、進まない状態で活動力,発信力の弱さを強く感じた。これは、ゴミ処理施設移転の問題に限らず、行政全般においてである。住民の意見が割れるような大きな課題には手を付けず、放置の運営を続けている。これでは、町の未来に新たな取り組みや、アイデアの施策は生まれまい。横並び、遅れないよう遅れないよう、隣を見ながらの行政運営で町の独自性なしである。      

議員の質問により、住民は問題点や課題を知り、学ぶのである。

上板町議会2024年第1回定例会一般質問順(3月6日,7日)NO,1

1)上原議員=①防災対策について(組織図と人材・避難所運営等)②農業集落排水事業の継続について

2)柏木議員=①防災対策について(住まいの耐震化・避難所運営)②国保税について③会計年度任用職員の給与手当④高齢者ゴミ回収支援の今後

3)乾議員 =①令和6年度予算編成について②農業集落排水事業の会計③水道事業について

4)岩野議員=①幼稚園運営の現状と今後②青少年の健全育成について

5)本浄議員=①農業の現状と新たな取り組み②高齢者タクシー券について③ブックスタート運動の拡大

6)富永議員=①子育て支援策について(各種手当・育児休暇・給食費無償化)②職員定数確保と人事評価

7)安田議員=①健康増進対策(予防接種・計画策定等)②減災対策(住まいの耐震化・避難所運営)③北岸用水土地改良区の現状と今後

安芸高田市議会の傍聴(2024年2月26日)NO.3

傍聴者の意見=年度末の補正予算は、年間の予算の調整になるため事業に対しての削減額がほとんど。このためYouTubeで炎上する市議と市長の発言バトルは期待していなかったが、傍聴の多さに驚いた。何人かの方とお話ししたが、市外、県外の方ばかりだった。初めて来られた方、何度も来ている方、娘さんを連れて来ている方(主権者教育として)。皆さん、とても良い勉強になるからと言われていた。関心のなかった行政や議会のことを、ルールだったり、姿勢だったり、専門用語に対しても理解しようと学ぶようになったと。この様な流れが、次の投票率につながっていけばいいのにと感じた。地方議会の活動内容は、日常的にテレビ,ラジオ,新聞で耳目に訴えるようなことはない。なので、議会報告をしない議員が多ければ、議員活動とは何かも住民は知ることが無い。すごいなと思ったのは、中学生を連れて来ていた母親がいたこと。子ども議会をする自治体があるが、議員の真似事では議会の形を学ぶだけ。なぜ、議会が必要なのか。原理原則を学び、議員の使命とか、何のための予算議案審議なのかが大切。一般質問の真似事ばかりがクローズアップされているようで悲しい。石丸市長の炎上発言に引き寄せられるが、安芸高田市を未来に残すため奮闘している市長の考え方が今までにない熱量を感じて市以外からも人が集まってくるのである。それは傍聴した人たちが証明している。市長に共感し、安芸高田市に寄付が増え、この街を訪れる人も増え、企業さえ目をつける。市役所が観光地であり、記念写真を撮って帰る。石丸市長が紹介したものはすぐに拡散していくのだから、着実に結果を出してきている。1期でここまで市を有名にして、素晴らしいねと一緒に傍聴した方たちの評価だった。市議とも話すことが出来た。以前とは比べ物にならないくらい、議会での緊張感が増しているという。でも、その緊張感にとてもやりがいを感じている。日々勉強と思い、市長の目指す安芸高田市に近づけるよう尽力していくと、言われていた。

 

安芸高田市議会の傍聴(2024年2月26日)NO.2

議員が発行する「議会だより」昨年の3月号、6月号、9月号、12月号。市が発行する「あきたかた」News from Akitakata City 今年の1月号、2月号、3月号。7冊頂いた。

「議会だより」の表紙の題字が、毎回小学6年生(下に小さく名前入り)の手書きであるのが微笑ましい。各議員の質問や議案への判断を丁寧に載せているので、結果が出るまでの過程がよく分かる。広報「あきたかた」は、まるで情報冊子のように洗練された構成で、文字が読みやすい。内容は学校・市民の奉仕活動・イベントの情報を多く載せている。また、市政の現状,取り組み,市長の姿勢と活動もあり分かりやすい。子ども達や市民活動がふんだんに載っているので、読みたい広報だと思う。安芸高田市の魅力を市民に届けたい思いが強く伝わってくる広報誌である。

広報「あきたかた」2024年3月号市政の動きによると・・・「議会だより」第75号の一般質問の答弁が正確ではないと執行部から問題提起。答弁内容が議事録から外れ具体的部分が省略されていると、意見を申し入れた経緯が書かれてあった。議長からは議事録通りではないことを認めたが、虚偽とは言えないとの回答。それ以後、充分内容についての話し合いが進まない状況。執行部として正当な記事(議事録に沿う)が望めない状況では当初予算に「議会だより」の費用を計上出来ないとのこと。さて、今後はどうなるのだろうか?

ことは2022年9月定例会の先川議員の質問。市長に対して、国県への陳情要望活動の実態を質問。「議会だより」には「それなりにやっているが、これはむやみにやっても意味がなく適宜適切に行っている。」と、市長の答弁を記載。しかし、議事録には正確な要望の件数が発言されており、結果は前任者より遥かに石丸市長の方が年間件数は多い。「交代前は年16件,17件。石丸市長就任後の丸ごとの年は22件。今年はまだ5カ月だが既に15件。」実態を表すには何かと比較するのが分かりやすく、前任者との違いを記載すべきである。実態を質問したのだから、具体的件数を答えた。正確な数字を載せるのが一般的と思う。先川議員の質問箇所には充分書き込みのスペースはあるので、恣意的に具体的な数字を省略していると思われても不思議ではない。前任者より強気で活動的な市長だと知らせたくなかった?広報誌に記載された議事録を見る限り、市長の憤慨はもっともと感じたが、皆さまは❔

安芸高田市議会の傍聴(2024年2月26日)

安芸高田市は、人口24.954人(人口の平均年齢53歳)65歳以上の人口率40%。位置は広島県北部、北は島根県に南は広島市に隣接。面積は537平方キロメートル。2004年に高田郡6町の合併により安芸高田市が誕生。戦国大名の毛利元就の本拠地で、郡山城があった。合併20年を記念し市のキャッチフレーズが「百万一心未来へつなぐ安芸高田市」に決定。これは毛利元就の言葉を引用。「一日一力一心」をつなげている。現在は今年8月で任期満了となる石丸伸二市長が市政運営の舵を取る。この3年半石丸市長は、行財政改革や議会の在り方を、歯切れのよい答弁でネット配信により注目されてきた。目標のひとつが安芸高田市を広く知ってもらうこと。この事はYouTubeチャンネル登録者数が自治体として日本一を達成し、この広告収入とライブ配信で昨年12月は185万円の収入。1月は214万円で、5ヶ月間合わせて827万円となった。知名度が上がればふるさと納税も前年比1.2倍と、応援による収入は期待以上に大きかった。                                 石丸市長の発言は、厳しい財政運営を本気で改革する有言実行であり、公約通り未来のための着実な一歩を日々進めている。今まで首長と議員の間には追認機関とみられるような議会審議が見られていたため、石丸市長に代わってから、議会は真剣に学ばなければ太刀打ち出来ないような状況になっている。その歯切れのいい答弁は、議会の使命とは議員の責務とは何かを問いただしていて、SNSで議会運営を見る人たちの間で徐々に注目を浴び出したのである。石丸市長の進取果敢に市の未来を考える姿勢には熱量や強さが感じられ、益々政治に関心のなかった人々にも受け入れられる様になってきた。多くの首長や議員からも反応があり、講演や対談(有名人)での出張(オンラインも含め)にも公務に支障がない限り受けているようで、かなり忙しい方である。                         トライアスロンやマラソンは趣味でもあり、国内開催のイベントに参加している。これも安芸高田市の知名度アップに貢献している。近くは東京マラソン、そして徳島マラソンにもエントリーし、来県予定である。タフでなければ首長は務まらない。

 

     令和5年度の補正予算審議    審議は可決となる 

安芸高田市は合併となり、年間運営予算はおよそ200億円。その後も全体人口が年々減少となる現状は変ることはない。2020年に就任された石丸市長は合併時策定された「公共施設等総合管理計画」がほとんど進展していないため2022年に新たに改訂し、それに沿って市政運営を進めている。この施設廃止スケジュールが動きだすと、個々の事業に対して批判の声が上がることもある。一部議会議員の審議に臨む態度に厳しい評価を下す市長と、対抗意識を露わにする議員たちとの対立構造が出来てしまった。その中で、今回の審議の質問で熊高議員の質問気になった。

産業部(地域営農課)・・・農業用施設の災害復旧工事の減額費用についての質問。3000万円減額の内1200万円は工事が中止になった。その理由は、市側の不手際だと噂が流れ市民は信じているようだ。事実はどうなのか? 答弁=令和3年の豪雨災害で、一部壊れた部分の復旧工事を国の査定を受け認めてもらう。いざ工事を開始し解体するとコンクリートの中身は土砂だった。このまま一部を工事しても強度に問題が残るため、充分に維持するには補助を受ける国県と水利権のある受益者たちとも、改めて強度について協議しなければならなくなった。結果、頭首工の全体を工事することになり、今までの費用よりかなりの予算増額になるが受益者の方にも理解を得る。設計変更で新たに申請しなければならないため、いったん中止としたことは受益者の方には十分了解を頂いている。変更工事は新年度になるため、田植えも近い今、応急処置として仮設の対応(土嚢積み)はしている。 その後、市長から「そのうわさは私も聞いています。ある市議が(現場地域で)言われていると聞きました。今日この場(議場)で市民の代表(市議)に伝えましたので、(正確な)周知の徹底をお願いします。」と答弁あり。

傍聴者意見=補正予算の審議は議員にとってとても重要な仕事です。質問者の顔ぶれは熊高議員,田邊議員,南澤議員が何度も深堀(算定根拠や原因,疑義等)の質問をされていました。金行議員は2回。あと、山本数博議員,宍戸議員は1回ずつ。反市長派と言われる市議の質問はほとんど聞かれませんでした。住民が問題や課題を知るのは、議会での丁寧な議員の質問によります。議員がどんどん質問をしてこそ住民は行政知識が増えます。そして議会終了後、議員の議会報告は必須です。一般的に紙媒体が多いと思いますが、石丸市長のSNS動画配信の大きな影響力を知った議員たちは、SNSを使った議会報告(一部議員)を行っているようです。議案予算審議は議員としての重要な仕事ですが、議会で決まったこと発生した課題を住民に報告することはより重要な使命です。その報告により住民の声が伝わってくるのではないでしょうか。補正予算でありながら、傍聴席が埋まるくらいの傍聴者数には驚きでした。一般質問になると、傍聴室に入れなかった市民は別室のモニター室での視聴になるようです。傍聴室には、予算議案書(閲覧)が報道陣用と一般傍聴者用が4冊ずつ置かれていました。傍聴者にとっては大変うれしいです。