全国知事会が福井県福井市で開かれた。知事会は毎年夏、都道府県の持ち回りで開催。1日目は、47自治体で45自治体の知事と2自治体(岐阜県・京都府)からは副知事が出席。2日目は、34自治体の知事と12自治体(新潟・東京・群馬・岐阜・愛知・京都・大阪・和歌山・兵庫・島根・高知・佐賀)から副知事・次長・局長・部長等が出席。山形県のみ欠席。

 1日目に「人口戦略対策本部」設置の決定。議題4の「人口減少問題打破により日本と地域の未来をひらく緊急宣言」内容文の言葉使いに東京都小池知事から、削除を求める発言があった。このことにはかなりの知事から反発があったため、宣言文の決定は翌日に持ち越された。

       東京都知事が、緊急宣言の削除を求めた文脈を下記に示す。

 人口減少問題について国は過去10年間「地方創生」等の中で進めてきたが、個別の施策では成果があったが、マクロレベルでは成果なし。これは特定の地域への人口集中、子育てに係る経済時間的な負担、大規模災害リスク等、構造的課題に対して国全体で集中して施策を投入出来ていなかった。現下の人口減少の構造を改めていくには、①人口や産業が特定の地域に集中している現状を見過ごすことなく、地方部も大都市部も人口減少傾向に歯止めをかけ、地域における社会減を緩和する対策②・・・・・

 この赤線部分の削除を求めた。各知事から、この宣言文はわざわざ「東京一極集中」の言葉を変更した上でのものとされているため、また、宣言文を東京都に提出するわけでなく、知事会から国に対して、国民に対して示すものである。47都道府県の一致した見解の元で国全体で取り組んでいこうと提言することである。本文の修正は有り得ない、注釈が精一杯だという意見も次々と出てくる