補正予算額の1億5200万円を審議する。これで今年度の全体予算は54億3200万円となる。世界経済の冷え込みもあり、今回国から価格高騰重点支援交付金があったためその関連事業に対しての質疑が多かった。

柏木議員=物価高騰により低所得者に3万円支給する事業の対象者の基準?  民生児童課長答弁=非課税1650世帯と生活急変50世帯分の予算5320万円。急変世帯の基準は令和5年1月から9月までの収入が非課税世帯と相当になった場合、給与明細等で証明出来るものを添付し申請をする必要がある。上板町広報で周知する。

坂東議員=(上記の追加質問)同一敷地内で親子2世帯や同一家屋での親子世帯の課税・非課税の区別が役場では明確に把握出来るのか?  担当課長答弁=非課税者でも課税者と同居の場合は課税世帯と見なし、国に定められた基準で事務処理を行っている。  

富永議員=橋梁維持費400万円のうち、点検委託料200万円と工事費200万円が発生する理由。金額からして職員で点検や工事が可能なのではないか?  建設課長答弁=町内236橋を5年間で点検し修復工事を行うため、当初予算からの(物価高騰)単価変更による増額分である。なお、職員は点検資格を持っていない。(この回答を頂いてもなお新規事業の金額と思い込んだような意見を述べていた。金額で分かりそうに思うが、答弁を落ち着いて聞いてほしい。)

乾議員=国の(価格高騰重点支援)臨時交付金によりいくつか支援事業を行うが、その対象者を選定する事務処理のシステム改修委託料に各々数百万円かかっている。毎年同じような給付支援なのに入れ替える必要があるのか。職員の手作業で出来る範囲ではないのか?  民生児童課長答弁=対象者の家族構成は年度ごと状況変化していくので、税情報・子育て世帯情報など各課より連携して対象者を決定することになる。情報の入力作業は年々改めなければならない。

 その後、予算の決議では、議員の賛否が分れました。賛成者多数で予算は可決しましたが、各々の議員の考え方を皆さまはどう感じますか。

反対討論・・・乾議員=5,000円の商品券を11,400人の全住民に配布する事業。国からの費用は4800万円、それに町の基金を取り崩して(1400万円)まで金額を増やすことが必要なのか。上板町は財政面の引き締めをしていただきたいと思う。賛成討論・・・村上議員=他の自治体にも、上板町と同じように国の費用だけでなく、自治体から持ち出して事業をするところは多い。

傍聴者意見=賛成の議員は、上板町の予算を守るより、少しでも多くもらい住民が喜ぶことを臨みました。反対の議員は、将来の心配、行政に対する責任が全くない子どもたちのこと、を考えれば身の丈に合った頂きもので満足することが必要ではないかと考えました。傍聴者の意見も賛否割れましたが、ひとつ言えることは議会の仕事・責任は何かと問われれば、将来を見据えて安定した行政を子どもたちに継承させることです。厳しい予算と分かりながら、コロナ禍になってから国からの臨時交付金が多くなり現金支給が当たり前になってきました。頂くことの当たり前はとても危険に感じます。

 

議員名 賛否
坂東
前田
鈴木
富永
岩野
村上
青山
柏木
安田
吉岡

 

しかし、上板町の行政運営で大きな問題は、緩めるばかりで全く締める部分がないことです。では、住民に喜んでもらう事業をするには、裏側で行政運営のコスト削減、一番は人件費の削減ですが、真剣に行っていますか。今、緩むことばかりで、いったいどこを締めているのでしょうか。その付けを負うのは住民です。実際私たちは数十年前の付け払いをさせられています。今後の付けは子どもたちの将来にかかります。現在、未来への具体的な施策が無い状態では、身の丈に合う事業で安定につなげることが必要ではないでしょうか。議会は行政運営をしっかりと締めていただきたいと思います。