阿波市議会・代表一般質問(2025年6月12日,13日)no,2

ゴミ問題の質問のみ(代表・一般質問者各1名を傍聴)

原田定信市議=6月2日新聞報道で市長への取材が1日までに行われ、朝刊の記事に。内容は、新ゴミ処理施設予定地の交渉や施設建設の設計,建設工事費を定例会期中に追加提案出来ないとして、その後に臨時会を開くことに。3年後に稼働出来る様逆算し、臨時会で予算が承認されれば地権者と賃貸借契約を締結し、8月に建設工事の入札、秋頃業者決定、年末には着工の流れ等である。

この記事について議員は、新聞報道で行政計画や進捗状況を知るのかと、憤慨した質問から始めた。市長答弁「新聞報道で先に情報が流出したことは議会軽視の様になり申し訳ないと思う。ただ、報道機関と自治体の関係性はどちらが上という事もなく、情報公開原則という面もあり、今後も絶対にありえないとは言えないが、議会は重要視している。地権者との交渉を終えた上の取材である。」

①各方面との交渉?市長答弁「新施設周辺の7つの自治会へは説明会も行っている。環境保全協定書の作成は推進連絡協議会(仮)を設置し代表に集まってもらい、話し合いを進めていく」

②2028年4月稼働までのスケジュール?市長答弁「今後、賃貸借料,設計建設工事費の提案は6月中又は7月初めに。構成市町で負担金の議決を経たのち、組合議会で議決を得たい」  

藤本功男市議=①新ゴミ処理の最終処分の具体的な内容は?担当部長答弁「塩ビや鉄を除き原料とし、ケミカルリサイクルに。今後、ゴミの内容については分析が必要」

②事務と自治会協議会の位置づけ?副市長答弁「7つの自治会と建設の同意に関しての協定書作成。今後協議会には環境保全協定書の素案を示し、話し合っていく」

③賃貸借契約、今後の地権者との関係性?市長答弁「用地交渉は議決が必要であり、現時点での流れはこれからが正念場。交渉についてはルールの範囲内で終了した。適正価格であるとしっかりと説明を繰り返していく。地権者とは一定の距離を保ち、賃貸借契約に基づき賃借料を払っていく、いい関係を保ちたい」

傍聴者意見=原田市議が市長の行動に関してとても客観的な意見を発言されていた。新ゴミ処理施設の使用期間を今回も20年と決めてしまった。現状から考えても発酵乾燥ならもっと長く契約をまいても良かったのではないか。また、前線に市長自身があちこちに出られているようだが、それは適切だとは思わない。どのくらいの範囲で動かれているのか。市長は最終決定の判断でなければならないと、言われていた。その通りだと思う。最終の判断をすべき立ち位置の方は、職員に周りの情報を集めてもらいその情報をもとに、財源や将来の人口動態とのバランスを鑑み、物事を決定していかなければならない。そこに感情が入り込まない様にするには、個々に対して過度な密着を避け、情けに左右されないよう律することが求められるのではないだろうか。また、心配な発言も聞かれた。新ゴミ処理施設に係る全費用は100億近い金額を計上するのでは?地権者・地元の住民たちがすんなり協定を結ぶとは思えないと、意見を述べられていた。

翌日の藤本市議の質問はご自分の視点から、住民に分かり易いようパネルを用意して説明をされていた。手まめであるし、情報収集に時間を割かれていると感じた。ところが、提出される予算・議案を審議する立場の議員として問題発言と思われる言葉を述べられた。「ゴミ処理問題については、審議に対する全ての経緯が明確に説明されないまま進められてきた。生活に重要で、賛成していく事業であるが、結果にたどり着くまでの過程は闇でもよいのか。」この新ゴミ処理施設の予算書はまだいただいてもいない。なのに賛成の意向を示しているのか?経緯が明確でないと言いつつ、よくわかりもしない内容のまま、これまでの1憶4300万円、33億円のゴミ運搬事業にも賛成してきたのだろうか。そして、これから決まってもいない新ゴミ処理施設運営予算にも疑義を感じながら賛成をするのか。住民代表として追求しないのか。議員の仕事が何なのか理解していない、矛盾した言動を本議会中に見せられた。

同時にもう一つの残念は、隣の席の樫原浩二市議の態度である。まだ本会議中、藤本市議の最終質問時に両手を上に上げ、大胆に伸びをした。本会議中の行動としてはマナーが大変悪い。議長の「小休」の声と同時に「これはパフォーマンスやな」と藤本市議に向かって言われた。傍聴席からは見苦しく感じた。議会中反対意見の議員に対して野次を飛ばす光景を見かけるが、見苦しい。批判はあって当然である。傍聴席から見て「その通り」とほほ笑む事の出来るスマートな批判、スマートな態度で議場パフォーマンスを見せて欲しいと思う。

上板町議会・一般質問(2025年6月11日)no,3

ゴミ処理問題の質問のみ傍聴 

乾議員=①2028年3月までゴミ処理中継運搬基地に現施設内を使用するため、3年間の周辺対策事業に3億円を予定している。いつ決まり、地元住民は了承済みか?担当課長答弁「検討を重ねながら5月14日の副首長担当会議で決定。地元住民への説明ではそれぞれに考えるところはあると思う。説明を重ねていく」

②6月に組合臨時会を開催し、賃貸借料と新施設の設計費・建設費の予算も提出予定と聞くが、設計に基づく建設費ではないのか?担当課長答弁「専門業者に積算を委託し、設計と合わせた建設工事費を一括方式にする。入札価格と共に過去の実績・施工業務の提案等を総合評価する、総合評価一般競争入札とする。補正予算を各議会の臨時会で審議の後、組合臨時会での決定」

③4月15日の報道で新施設の完成予想図が記載。既に設計済みなのか?担当課長答弁「周辺住民への説明のための素案で、職員が作成した。専門業者に委託するため変更になる事はある」

④3月に「新ゴミ処理施設整備に係る事業者選定支援業務」を入札し専門業者に委託した。業務の説明を?担当課長答弁「この業者により施設の要求水準や選定の基準工程等を作成していただく」1500万円の予算で業者が決定しているが、専門性は高くゴミ処理の発酵乾燥方式に対し、実態をよく把握している様だ。

⑤新ゴミ処理施設も20年の稼働期間である。物価高騰もあり、設計費は低価格となるのか?発酵乾燥施設なので、従来の物より複雑でなく単純設計になり、且つ耐用年数も20年間でよく、板野町・上板町とも上限価格の設定を決めた入札の提案をして頂きたいが?町長答弁「組合事務局とも協議し、管理者と板野副管理者ともよく話し合っていく。限られた期間の中で遅れる事を危惧しており、変更等出来るかどうか。低価格を提案する事は中々出来ないのではないかと思う」公表された金額は70億強だが、物価高騰もありそれ以上に膨れ上がる可能性がないとも言えない。こちら側から設計コンサルタント業者に設定金額を提案し(例えば50憶)、それに見合う地元業者が参入出来る設計を依頼出来ないか?私たち議員と直接話し合う時間を取って頂きたい。こちらから出向く意向があると組合に協議してもらえないか?担当課長答弁「わかった。伝えます」

傍聴者意見=議員の質問により、新たな入札方法が明確化される。総合評価の一般競争入札であるが、総合評価という部分に私的思考が寄り掛かり公募型プロポーザル方式と何ら変わりないのでは?と。この入札には疑問を持たれている様だった。また、新ゴミ処理施設の設計と建設工事、合わせた金額がかなり高額になる恐れがあるようだ。この事は阿波市代表質問でも意見されていた。また、業者と直接話し合う旨を議員が求める事など無かったので、この発言から緊迫した要素が隠されていると感じられた。出来る事なら、傍聴者もその話し合いに参加してみたいと思った。

 

上板町議会・一般質問(2025年6月10日)no,2

ゴミ処理問題についての質問のみ傍聴 

上原議員=①土成町、吉野町の住民から20年の期限を過ぎたら現在の敷地内ではどの様なゴミ処理も使用を認めない旨の申入れがあった。原因は?担当課長答弁「20年で稼働を止める約束が守られなかった事、ゴミの焼却はしないが臭気問題を心配しての申入れである。今後も理解を得るよう説明を続けていく」

②この3年間も周辺対策事業を計上するが、金額を3億円と決定した説明?担当課長答弁「今までも継続していた費用はこれからも道路改良・施設や公園の整備等に対して行う。上板町の分担費は年約1800万円、3年間で6000万円弱となる。」

③新ゴミ処理施設の土地の契約交渉が3月末から、なぜ6月末に延びたのか?担当課長、原因は答弁せず「契約の遅れが新ゴミ処理施設計画に、すぐさま影響を与えるものではない」

④8月以降、ゴミは山口まで運搬。それに伴い車両確保費1億4000万円が発生。この事業の内訳?担当課長答弁「新車を購入するか、中古を購入するか分からないが、車両費に当てる」議員が今までの答弁とは違うし、新聞記事にもその様な事は書かれていないと再問。課長は町長・副町長の元へ行き答弁合わせをした。その上で「先程の答弁に間違いがあり、確保費には車両購入費は含まれない。運搬業務に係る前の作業人員の確保・臭気対策・車両改造費等の事前の準備費用である」

⑤新ゴミ処理は最終のゴミを固形にせず、再商品化事業者に引き取ってもらう方向か?担当課長答弁「こちらの処理方式に合う業者をいくつか選び、視察等行い選定していく。選定方法も検討の段階である。仕分け作業はこれから検討していく」

傍聴者の意見=申入れ書の件で、町長の答弁に違和感を感じた。「いつも反対されている方で」という表現をされた。「いつも」を付ける事で、町長がその人に憤りを持っていると伺える。しかし対立をあおっているのは、執行部の説明不足に他ならない。提出された方が住民説明会で質問されたが、他の方よりかなり柔軟性が感じられた。計画の必要性を理解してもらうためには、もっと丁寧で分かり易い説明でなければならないと強く訴えられていた。真っ向からの反対意見には聞こえなかった。

また担当課長が、すらっと答弁間違いを発言。車両確保費の答弁である。1年前の定例会から何度も何度もこの内訳の質問が各議会で行われた。車購入ではないのか、との追及に、確保は運営のための準備費用。人員・臭気・改造費と繰り返されてきた。その答弁を今頃になって車両を購入すると発言?間違いと言い直したが、1年を経てこの様な間違いをするのか?しかし、課長の間違い発言の方が金額としては辻褄が合う。1億4300万円の説明の中で車7台使用と聞けば、大型車1台約2000万円なのかと。この通りなら、組合が業者に仕事依頼で車両を買い与えることが公共事業として大問題となってしまう。

過去も現在も車両確保費は人員の確保・臭気対策・車両改造費が答弁だった。だがこの内訳では1億4300万円は高すぎる。辻褄が合わないのである。よって、住民監査請求が起きた。

板野町議会第2回定例会 no,1

6月 3日(火)開会・町長の提出議案の説明(今回町長不在) 

   4日(水)厚生常任委員協議会

   5日(木)産業建設常任委員協議会

   6日(金)総務文教常任委員協議会 

  11日(水)一般質問

  12日(木)議案審議・閉会 

 

一般質問(4名)

楠本千草=①大学生の消防団入団は可能か?②町民センターのトイレを様式に?

石田実=①ゴミ減量化の推進②平和式典時期に図書館での催し③古文書の調査状況

藤田千穂=①学校図書室に支援員を?②ゴミ減量に向けた周知と方法の取組み

三原大輔=①新ゴミ処理施設用地の地権者との賃貸借契約及び建設工事入札までの過程?②カスタマーハラスメント対策?③町養護老人ホームの現状と対策?

ゴミ処理問題についての質問のみ傍聴

三原議員=担当課長答弁「地権者との交渉を終え、今後1市2町各議会で承認を経てから組合議会で審議して頂くことになる」再問。議会で審議するためには出来るだけ早めに契約や、設計工事費の詳細な説明資料を頂きたい。組合への要求として?副町長答「臨時会に向けての資料は出来るだけ早期に提出できるよう組合に依頼している」

傍聴者意見=このゴミ問題は当初から審議内容の具体的な説明が乏しく、3自治体の議会から同じような不満が毎回取りざたされている。地元阿波市議会でさえ、情報は新聞で知る状況と嘆いていた。1自治体での運営でさえ、情報共有が問われることもある。自治体間で組合を作り組織として運営するなら、なおさら組合として管理が円滑に進められるよう体制を整えることに注力していただきたい。

上板町議会第2回定例会 no,1

6月10日(火)   開会・町長提出議案の説明・一般質問 (前田忠道・上原勝利・本浄敏之

  11日(水)   一般質問 (乾崇・安田孝子)

  12日(木)   一般質問(岩野角雄)・議案審議・閉会   

 

一般質問 

前田議員=①鳶谷川の管理状況?②ため池への対応?

上原議員=①ゴミ処理運営において新聞報道の詳細?3年間の費用の詳細?新ゴミ処理方式の最終処分?②技の館の運営検証?③歴史民俗資料館の維持管理?④空き施設を図書館利用に? 

本浄議員=①老人集会所を児童生徒の学習場所に?②1人暮らしの健康支援?③農業集落排水の汚泥状況? 

乾議員=①中央広域環境組合3年間の周辺対策事業費3億円は了承済?組合の6月臨時会予算案の主な内容?新ゴミ処理施設の設計は完成か?3月の新ゴミ処理施設整備に係る事業者選定支援業務とは?町として設計の提案は?②防災の備蓄品と減災の用水樋門の開閉?③財政の減額補正について? 

安田議員=①学校再編の状況?②乳幼児健診?③健康増進計画は?④ラーケーションの状況? 

岩野議員=①公園の管理?②定住促進対策?③組合の周辺対策事業?④投票所にステッキホルダーの設置?

阿波市議会第2回定例会 no,1

6月 2日(月)   開会・市長提出議案の説明

  12日(木)   代表質問(原田定信・阿部雅志・坂東重夫この後一般質問の竹内氏続く

  13日(金)   一般質問(竹内政幸・後藤修・中野厚志・藤本功男・吉田稔・松        

       村幸治・武澤豪・樫原浩二・黒川理佳・樫原伸・原田健資・笠井一

  16日(月)   提出議案質疑・委員会付託 

  18日(水)   総務常任委員会

  19日(木)   文教厚生常任委員会

  20日(金)   産業建設常任委員会 

  25日(水)   委員長審査報告・採決・閉会 

 

ゴミ処理問題の質問者のみ掲載 

代表質問 

原田市議=新ゴミ処理施設計画で外部との各交渉は?2028年4月までの日程は?

一般質問

後藤市議①コンポストの無料配布の追加?②EM菌支給や作り方の講習?③雑誌回収の取組み?④新ゴミ処理施設土地の賃貸借契約の内容と進捗状況?

中野市議①ゴミの減量化に向けての施策?

藤本市議①新ゴミ処理方法の最終処分の具体的計画?②地元自治会との協議の位置付け?③地権者との賃貸借契約と関係性?

黒川市議①今年8月からのゴミ処理方法の臭気対策の方法,費用,効果?②ゴミ処理の情報を共有?

中央広域環境施設組合(監査委員)への住民監査請求の結果

中央広域環境施設組合(監査委員)への住民監査請求の結果

2025年5月30日付の監査結果書類が、各請求者に郵送され、5月31日に届いた。

結果

組合監査委員2名(森清氏・木村松雄氏)により監査が行われた。監査請求は4月3日に提出し、21日に受理される。監査にあたり5月16日に請求者3人は陳述の機会を与えられた。監査委員は対象機関を業務課と定め監査資料の提出を求めた。結果に至る手順は、事実関係の確認・監査対象機関の見解・判断・結論・意見が述べられた。結果、請求者の主張に理由がないとし棄却」となった。以下、簡単に述べる。

業務課の主張

1)公募型プロポーザル方式にしたのは、民間事業者の創意工夫を生かし安全性効率性確保するため。募集受付期間で最終1企業グループの応募となった。事業者選定委員会を開催し、審査結果は組合HPに公表。運搬車両確保費はこの方式の募集要項において必要な場合に限り提案するものとしている。

2)車両確保費は、車両7台を専用車両とし衛生安全な運搬体制を確保するため、積替え作業の人員、臭気対策のために車両改造や施設整備、業務開始までのテスト輸送、その他必要な準備行為を適用範囲とする。このため適正であると判断した。

3)運搬業務費は国土交通省の標準的運賃である距離制・時間制をもとに算定している。その上で、運搬物が一般廃棄物であり品目別割増の対象となり、運搬の一部が深夜早朝となり割増の対象となる。これらを踏まえ算定し運搬業務委託料は適正である。

 

監査委員の判断

1)公募型プロポーザル方式による選定理由は2年8ヵ月という期間制限のある専門性の高い事業であり、業者選定委員会の審査を経て優先交渉権を得た事で、見解には一定の合理性がある。

2)車両確保費についても、事業全体の計画及び業務費を慎重に監査したところ課の見解には一定の合理性があると思料されるところである。よって、運搬車輌確保費の支出は不当に高額であるとまでは言えない。

2)国土交通省が示す標準的運賃は距離制運賃では往復の距離で算定し、運搬物が一般廃棄物であり品目別割増の対象となり、一部運搬が深夜早朝に及ぶ事も割増の対象となり、見解には一定の合理性があると思料されるところである。よって、ゴミ運搬業務費の見積りが不当に高額すぎるとまでは言えない。

請求人の見解・・・プロポーザル方式で選定されたが、一般競争入札が相当では?一般廃棄物運搬業務が専門性の高い事業と判断される基準が分からない。まして、競争原理が働かない1事業者のみで専門性が高いとする事業に参入させた。審査は専門の知識を持つ審査員だったのか?この事業は入札方法から業者ありきが見える。すると事業計画から、金額にも疑義が生じてくる。予算審議する各議会に対して、高額事業にも関わらず説明資料が不足している。予算関連の資料を情報公開(議会承認後)しても、肝心の項目と金額が黒塗りで回答された。黒塗り部分は議員にも公開しないまま審議された。一体何を根拠に議会議員たちはこの高額事業予算を承認したのか?賛成した議員たちの発言には、「入札前に言えない事もある」「ゴミ処理事業が停滞しない様早く認めて進めることが大事」「現時点で3年遅れた、これ以上遅れる事は出来ない」等があり、計画も金額も不明瞭なまま審議された。疑義を唱える議員の質問(事業項目の説明、金額の内訳等)には踏み込んで答えず、組合議会で提示された資料がこれだけだ、と繰り返す始末。資料不足の中、事業を認めた議会には責任がある。そして賛成多数でこの事業は提出通りの内容で進められている。

業者と組合の関係が相互に緊張感を持って、事業に取り組んだ20年間だったのか?関係性に馴れ合いが生じ、問題を深刻化させる甘さが露呈した事業計画になったのでは?なぜ、吉野川市は20年で組合を脱退したのか?今回の監査結果は、適正かつ合理性があると言いつつ、明確にはっきりと言い切る回答ではない。・・・合理性があると思料される、高額であるとまでは言えない。この様な言い回しは調査次第では、適正でない回答も存在しうるのではないか?厳密に調査すれば・・・である。この回答を頂き、私たち請求人は「住民訴訟を提起する」と新聞記者に対して答えた。

ゴミ処理に伴う吉野町住民説明会(2025年5月25日)

出席者=執行部14名、市議2名(三浦市議・松村市議・阿部欠席)、市民15名、傍聴者約8名 

説明内容=現状及び今後の方針・運営について(積替え保管施設・新ゴミ処理施設・周辺対策事業等)

質問者5名(19時~20時50分)

・後藤氏・・・①新ゴミ処理施設の計画について確認事項?局長答弁「地元説明は7自治会を6ヵ所で行い、ゴミ搬入は月から土」②8月からの運営について確認事項?局長答弁「積替え保管作業はジェムカ担当、ゴミ運搬は合同通運。監督するのは組合。1日70t運搬予定だが、量は日々変動」③この3年間の周辺対策事業についての協議?市長答弁「周辺対策事業の協議はしていない」3年間は積替え作業のみなので吉野町だけの対策事業でいいのでは。検討して欲しい。④説明で、3年間の運営について協定書を阿波市と組合で締結とある。阿波市のトップと組合のトップは町田市長、同じ者が結ぶとしたらこんな協定話にならん。住民不在か?住民と協定結ぶのでは?市長答弁「見直す方向で」⑤臭気対策は具体的に?局長答弁「業者から提案されている」市長答弁「ゴミの量は、バックフォーで押え3割ほど減る」⑥規定のダイオキシンをはるかに超え1.4も出したジェムカ事業者の信用は?局長答弁「改善指示の対応はしている」⑦業者が所在する自治体では、萩市とジェムカと組合の3者協定が必要では?市長答弁「申請書は結んでいる。協定書は必要ないと聞いているが、必要かどうか確認する」

兼松氏・・・新ゴミ処理施設の進捗状況?市長答弁「建設地の地権者と賃貸契約の合意を得られた。組合議会の予算待ちである。8月に業者の公募をし、秋に決定すれば工事に係るのは12月頃だろう」

・白川氏・・・①毎回提案するが、説明会の時間が短すぎる。内容をいくつかに分け、吉野土成両町合わせての説明会にして頂きたい。8月まで2ヵ月、急いでほしい?市長答弁「昨日も説明会についての質問があり、内容毎の会となる様考えるので案を提出して」内容別なら7~8位を考えている。例えば周辺対策事業についての説明会等。②周辺対策事業費が3億で済むのか?市長答弁「市と組合を併せて200億。その15%の25億~30億に対策事業が入る」③先ほどの答弁でゴミを押えて減量と。以前は圧縮すると言われた。明らかに違う?市長答弁「圧縮機は大型の機械で、費用も扱いも大変になる」④説明の水密容器(コンテナ)。使用して洗浄すると汚水が出ると思うが?局長答弁「ゴミは萩市の焼却場で下ろし、水密容器を洗浄する。その後阿波市へ帰る⑤情報開示としてHPを活用し、説明会での質疑応答をQ&A方式等で公表?市長答弁「検討する」

・三宅氏・・・先ほど質問された周辺対策事業について。20年間の状況を見ても充分に事業は進んでいなかった。なので遅れる3年間は確実に環境対策を事業化して欲しい。焼却は煙となり漂うが、ゴミのままの臭気は範囲が限定的。吉野町周辺の環境対策事業とならないか?市長答弁「事務局で協議してからの答弁となり、事務局案を作成」

・高橋氏・・・今回は3年間に限りゴミの積替え保管作業となり、私たちも関心を持ち土成林南地区と一緒に中止を訴えさせてもらった。まだ分からない事、疑問点が多く説明会はもっと必要。8月までには頻繁に開催し話し合いたい?市長答弁「本日、美馬市の地権者と何時間も話し合い交渉してきた。そして今夜の説明会に臨むことが出来た。市民の皆さまに対し認識が誤り、考えも甘かった事を改め、出来る限り要望に沿うよう協議して説明会を進めていく。両町の市民の方々の意見を踏まえて」

傍聴者意見=今までの住民説明会の中で、この日の質疑応答が一番充実していたのではないかと感じた。各々質問者が簡潔にまとめて発言し、執行部から少なからず期待する答えが得られたと思う。昨日の新聞報道によると、21日付けで住民から組合に提出された申し入れ書(今後3年間センターで「積替え保管作業」する事を中止させる)が、この説明会で疑問を持つ住民の後押しをした部分もあるだろう。ひとつの質問を次々に別の住民が深掘りしていく攻め方も強みを持ち、明確な答弁が引き出せたのではないか。

 住民が望むことは「対話」「情報開示」である。質問者の怒りは、決定した事業の過程において全く参加出来なかった事、そこに対話がなかった事である。それを求めていた。施設が吉野町にあるため、組合組織側では阿波市が一番厳しい立場にある。しかし、20年で稼働終了の覚書を交わしたなら、上板町と板野町の姿勢としては組合構成員の責任と覚悟を示すべきだったと思う。それは阿波市同様、処理施設の土地を確保し、多くの町民への理解と説明を行い一応の了承を担保するところまで進めておくべきだった。覚書から決定するなら、上板町・板野町の選択肢が優先されなければならない。両町とも覚悟を持った土地の確保ではなかったように感じる。選択肢は大型事業なら3つくらいの案で進めていくのが望ましかったのではないか。柔軟性を持って交渉に望めば優位にも立てるし、余裕をもって内容や金額にも冷静な判断が出来る。むろん、どの選択肢にも充分なエビデンスを用意し、決断の過程は資料として残すことが重要である。上板町民として、大変申し訳なく思う。

残念なことは傍聴する市議の態度。松村市議は20時半前に退席し帰ってしまう。三浦市議は市民の質問中、席を離れ堂々と説明者側に座る副市長の席へ行き、市民に背中を向けて暫くの間話し込んでいた。失礼な態度に質問者は発言を中断。議会では会議中、議長の許可なしにみだりに議席を離れてはいけない規則がある。議会ではないが、住民に対する説明会の最中である。議員としての資質に欠ける行為であった。

ゴミ処理に伴う土成町住民説明会(2025年5月24日)

出席者=執行部14名、市議2名(木村市議・樫原市議・笠井欠席)、市民17名、傍聴者約14名 

説明内容=現状及び今後の方針・運営について(積替え保管施設・新ゴミ処理施設・周辺対策事業等)

管理者町田市長挨拶=丁寧な説明をし、住民皆さまのご意見・疑問点を聞き、推進していく。

質問者4名(19時~21時半)

・中川氏・・・①土成・吉野の住民に伝えたいこと?市長答弁「20年間お世話になり、ありがとうございました」②稼働20年間とする覚書や協定をどう捉えているか?市長答弁「計画の変更もあり申し訳なく思う。協定書には重みがある」③2名の出席市議は、今まで組合に対して地元住民の疑問の声を伝えてきたか、甚だ頼りにならなかったと感じるが?答弁無し。④何を主に組合運営を進めているのか?市長答弁「住民が一番だと考え、施設運営を進めている」⑤21日に、土成の林南自治会長ら4名が52名の署名を添えて、新施設運営の遅れを、現行の施設敷地内で積替え保管作業をするなとの申し入れをした。これを受けどう判断する?市長答弁4自治会毎に説明する時間を頂きたい」⑥運搬車両確保費とは何か?局長答弁「車代ではない。R7年8月から2.8年の運搬に係る人員や臭気対策費等の準備費用」⑦この事業、既に1億の費用が支出されているが何に使われた?後で局長に聞き準備費用として合同通運に支払われたと答えを頂いた。

・岩野氏・・・先日、中央広域環境センターの利用中止の申し入れをした。3年間の運営でどの様な安全対策をするのだろうか?申し入れをした以上、我々からも自治会員に説明する必要があり、口頭の説明では理解出来ない部分がある。金額にしてもである。住民が理解し判断出来る様な文書を作成して頂きたい?市長答弁「地元自治会の方々が分かる様、今後の運営計画、臭気対策等予算も併せて文書にまとめ作成する」

・白川氏・・・①現在の稼働施設は今後どうするのか。取り壊しを希望するが、JFEと中央広域環境施設組合との間で譲る様な噂が聞こえてくる。その後合同通運に渡される話になりはしないのか?市長答弁「現在の施設は2市2町での運営。この構成での話し合いで今後決めていくものであり、その様な話は全く聞いた事がない」②先ほどの市長答弁で、利用延期中止を申し入れた代表者に自治会毎に説明をするというが、全体にすればいい。なぜ、個別に説得するような場を作るのか?市長答弁「個別に一人ひとりという訳でなく、文書にまとめ提出する形で自治会単位に説明をしていく」

・川田氏・・・①今回の3年間の山口までゴミを搬送する運営が決まったのはいつ?市民の間から組合側はこんな事即答出来んのか」「3月の住民説明会の前頃だろ」という声が上がる。局長がその後ぼそっと何か言う。②周辺の環境調査はどこが行う?局長答弁「東洋技研が行う。サンプルを取って、年2回環境調査する」③周辺対策事業とは1.5㎞圏内というが、人に対してだけか農地は対象ではないのか?局長答弁「自治会の加入者対象となる」④遅れた事業さえ、再び延長になるとしたらどうするのか?局長答弁「延長にならない様努力していく」この質問は何度も聞き返されたが、管理者も同様の答弁を繰り返された。遅れる訳にはいかないため、この答弁しか言いようがない。

傍聴者意見=21日に自治会代表たちが、中央広域環境センター利用中止を申入れした。この申し入れ書提出は、5月24日の朝刊地域総合面で記事となり、見出しは「ごみ保管」改造中止を阿波市長に住民申し入れである。これは住民説明会に向けて、組合側に対しプレッシャーをかけることが出来たと思う。ただ、代表の岩野氏と市長の質疑応答を聞いていると、強く中止を訴えている訳ではない印象が伺えた。組合側の説明不足に憤りを感じている様だ。同じ反対意見でも住民感情は個々に差異がある。焼却施設のある地元に対しては、より丁寧な説明が求められるし、約束が守られなかったという理不尽な結果を突き付けられた地元住民の怒りは、この8月に向けて益々高まってきたことも事実である。また、白川氏の質問は2問の記載となった。かなり多くの疑問を投げかけられていたが、答えを待たず意見する時間に割かれていたので、こちらも聞くことに集中し書き留められなかった。

 予定時間を大幅に過ぎてしまったが、組合側の司会者の差配が出来ていなかった。以前も私は説明会の進行がもたついたのはルールの取り決めをしないからと、差し出がましい事を言わせていただいたが。進行がもたつく場面を今まで何度も繰り返してきた。司会者が、進行を円滑に行うため、質問者に関してルールを設けると、会の始めに住民に伝える事である。そしてそのルールは進行する司会者がリードしなければならない。しかし、最終質問者の方が簡潔にいい質問をされた。一問一答を丁々発止に交わされて気持ちのいい締めとなった。

中央広域環境施設組合の今後3年間の処理運営

中央広域環境施設組合監査委員に対し住民監査請求提出

〇4月3日提出者=阿波市・深田君代、上板町・多富佐智子、板野町・扶川敦

〇受付=中央広域環境施設組合総務課 

〇請求の要旨=事業費の一部が不当に高額であり、理由として不透明な業者選定がある 

 車輛確保費1億4300万円は必要か?車輛改造費2750万円のみで充分。車は業者自身が確保するもの。 

 運搬費約17憶は適正額か?国土交通省の距離制運賃表から10t大型トラックの場合。    890㎞(山口県ジェムカ往復)高速料金33,320円・軽油157円燃費4kの燃料費7,676円。よって運賃137,280円に加えると178,276円(1日1台分)となり、3年間でおよそ7憶6000万円が適正額。しかし、運搬の契約額は1日1台40万円である。

双方合計の事業費18憶4300万円は適正額7憶8750万円といえないか。およそ10憶強払い過ぎと考える。業者選定の公募プロポーザル方式が行われる前から、同事業者名が板野町全員協議会で執行部から出た事、公募に手を上げたのは事業者のみだった事、提案価格は98%(上限価格)だった事から、馴れ合い関係が疑念される。この事を主張した。ここまで、各議会では審議するのに情報不足を頻繁に訴え、議員や住民からの情報公開請求も何度も行われた。昨年6月の最初の予算審議では上板町板野町議会では反対の意見が拮抗していたが、組合議会で可決した。今年新年度予算で事業が動き出すようになり、板野町議会ではこの費用に減額修正動議がかかったり、上板町議会ではこの費用に反対し討論になった。しかし、過半数が賛成で予算は認められた。阿波市の施設周辺の住民は切実な思いで不満を訴えている。しかし、住民に寄り添って疑義を訴える市議がおらず、かろうじて少数市議が住民意見を伝えるだけに留まっている。

よって、1市2町の活動団体代表の住民から、3年間のゴミ処理運営において監査請求を行った。この請求書は4月22日付けで組合総務課が受理したとの郵送通知が届いた。