臨時会 13時30分~16時50分 

22日の臨時会が延期され、本日の会議となる。開会後すぐ全員協議会に入り、控室に移動。組合側から管理者の町田市長と職員2人が説明のため出席。その後、議員からの質疑。前回同様、協議会は非公開で16時前までかかる。 町長・副町長と担当職員らが、先に議場に入ってくる。「間もなく開会する」と町長が言われたらしいが、40分以上待たされた。  

16時40分開会 

 令和7年度の新ごみ処理施設整備工事費他の説明 

令和7年度の歳入割合=国からの交付金23%(2億2727万円)

            起債事業費50%(4憶8590万円)

                                      一般財源27%(2億5996万円)

            衛生・清掃費として1市2町の負担金・阿波市1億5777万円

                      板野町5383万円・上板町4836万円  

上板町議会の臨時会は、板野町が組合の構成自治体として脱退しようが、1市2町の構成で計画した予算の上板町負担分の賛否を審議しなければならない。4836万円は建設費・造成費・予定地の賃貸借費の町負担分。20年間の債務負担行為も追加。説明後に村上議員から会期の延長を求める動議が提出される。賛成8人(柏木・本浄・吉岡・鈴木・富永・岩野・安田)、反対3人(上原・前田・乾)で可決。臨時会は8月29日まで再び延長となった。 

 

傍聴者意見=住民の傍聴者は少なく、関心の薄さがもどかしい。しかし、阿波市議会・板野町議会からの傍聴者が、この3時間に及ぶ非開示の協議会待ちをして頂けたことは有難い反面、申し訳なく思う。そして、四国放送がカメラと記者2人を引き連れ傍聴席で構え、町長が議場を出れば徳島新聞記者2人と共に囲み取材を行っていた。その時漏れ聞こえたのは「予算を反対する議員は何を考えとんか。脱退単独でどこから予算出してくるんか。」と、早口で怒りの形相。 

 今回の新ごみ処理施設について、滋賀県彦根市が入る組合では、同様の好気性発酵乾燥方式で処理計画を早くから情報調査をし、実証実験のための委託料決定にまで進んでいた。今年3月に方向性が決定したが、4月に誕生した新市長は計画に反対を掲げていたため、環境省から情報収集した結果、7月には組合議会(1市4町)でこの方式を中止決定したという。

 現在、この処理方式は民間で2ヶ所(全国)、自治体では視察は多いが導入したところはまだない。導入すれば自治体では全国で初めてとなる。それだけ一般家庭はゴミ分別されていないため、質のいいRPFのプラ原料は難しい。「中央広域」では全体ゴミのうち、異物が少ない原料は30%と言われているが、もっと少ないのではないかと考えられる。残りの処理後のフラフ70%は焼却等の追加コストがかかる。業者によって遠距離なら運搬費も追加コストに。実証実験をしなければ割合は確定出来ないが、彦根市ではゴミの現状から環境省の認定がもらえる結果とはならないと実証実験を中止の上、方向転換する。 実証実験は量によるが少なくとも3ヶ月以上、半年ともいわれている。

 なので、具体的に運営費が示されないのは、順序立てて計画していないから。まず実証実験結果がデータ化され環境省に認定され国からの交付金がもらえる。それにはまだ半年かかるのだ。交付金が重要なら、実証実験の委託料が先決事項。処理方式が決まらないとそれに使用する機器類も決められない。再製品化の供給先が決まっていないし、それまでに発生する最終フラフの行き先も決定しないと全体の運営費は見えない。参考例がないため、慎重に進めないととんでもない予算に膨れらがるというのがこの方式のデメリットであるといわれている。なぜ、この処理方式を選択したのか。焼却処理なら比較対象はいくらでもあり、ゴミの量から大体の運営費が示され、全体予算が確実に見えてくる。  

 問題は、この方式に疑問を呈した議員が過半数そろったと聞いていたが、結果は見送りとは如何に。採決してこの予算否決に持っていくことが出来たのに。間違った方向を修正出来るのは議会なのである。住民の税金を効率よく使うのは議会議員の是々非々の監視があってこそである。議決になって取材陣の多さに気持ちが揺らいだのか。反対する事で住民の財産を守る事になる。板野町はトップがそれを選んでくれた。住民が不利益を被る事が悪なのであり、反対する事は悪ではない。そして、重要な代替え案は視野を広げる事によりいくつも見えてくる。それは人間関係の幅と同じである。小さい世界で馴れ合いに浸る事は少数の利害関係者を喜ばすだけで、将来泣かされるのは一般住民である。今回の結果は残念でならない。