阿波市議会・代表一般質問(2025年6月12日,13日)no,2

ゴミ問題の質問のみ(代表・一般質問者各1名を傍聴)

原田定信市議=6月2日新聞報道で市長への取材が1日までに行われ、朝刊の記事に。内容は、新ゴミ処理施設予定地の交渉や施設建設の設計,建設工事費を定例会期中に追加提案出来ないとして、その後に臨時会を開くことに。3年後に稼働出来る様逆算し、臨時会で予算が承認されれば地権者と賃貸借契約を締結し、8月に建設工事の入札、秋頃業者決定、年末には着工の流れ等である。

この記事について議員は、新聞報道で行政計画や進捗状況を知るのかと、憤慨した質問から始めた。市長答弁「新聞報道で先に情報が流出したことは議会軽視の様になり申し訳ないと思う。ただ、報道機関と自治体の関係性はどちらが上という事もなく、情報公開原則という面もあり、今後も絶対にありえないとは言えないが、議会は重要視している。地権者との交渉を終えた上の取材である。」

①各方面との交渉?市長答弁「新施設周辺の7つの自治会へは説明会も行っている。環境保全協定書の作成は推進連絡協議会(仮)を設置し代表に集まってもらい、話し合いを進めていく」

②2028年4月稼働までのスケジュール?市長答弁「今後、賃貸借料,設計建設工事費の提案は6月中又は7月初めに。構成市町で負担金の議決を経たのち、組合議会で議決を得たい」  

藤本功男市議=①新ゴミ処理の最終処分の具体的な内容は?担当部長答弁「塩ビや鉄を除き原料とし、ケミカルリサイクルに。今後、ゴミの内容については分析が必要」

②事務と自治会協議会の位置づけ?副市長答弁「7つの自治会と建設の同意に関しての協定書作成。今後協議会には環境保全協定書の素案を示し、話し合っていく」

③賃貸借契約、今後の地権者との関係性?市長答弁「用地交渉は議決が必要であり、現時点での流れはこれからが正念場。交渉についてはルールの範囲内で終了した。適正価格であるとしっかりと説明を繰り返していく。地権者とは一定の距離を保ち、賃貸借契約に基づき賃借料を払っていく、いい関係を保ちたい」

傍聴者意見=原田市議が市長の行動に関してとても客観的な意見を発言されていた。新ゴミ処理施設の使用期間を今回も20年と決めてしまった。現状から考えても発酵乾燥ならもっと長く契約をまいても良かったのではないか。また、前線に市長自身があちこちに出られているようだが、それは適切だとは思わない。どのくらいの範囲で動かれているのか。市長は最終決定の判断でなければならないと、言われていた。その通りだと思う。最終の判断をすべき立ち位置の方は、職員に周りの情報を集めてもらいその情報をもとに、財源や将来の人口動態とのバランスを鑑み、物事を決定していかなければならない。そこに感情が入り込まない様にするには、個々に対して過度な密着を避け、情けに左右されないよう律することが求められるのではないだろうか。また、心配な発言も聞かれた。新ゴミ処理施設に係る全費用は100億近い金額を計上するのでは?地権者・地元の住民たちがすんなり協定を結ぶとは思えないと、意見を述べられていた。

翌日の藤本市議の質問はご自分の視点から、住民に分かり易いようパネルを用意して説明をされていた。手まめであるし、情報収集に時間を割かれていると感じた。ところが、提出される予算・議案を審議する立場の議員として問題発言と思われる言葉を述べられた。「ゴミ処理問題については、審議に対する全ての経緯が明確に説明されないまま進められてきた。生活に重要で、賛成していく事業であるが、結果にたどり着くまでの過程は闇でもよいのか。」この新ゴミ処理施設の予算書はまだいただいてもいない。なのに賛成の意向を示しているのか?経緯が明確でないと言いつつ、よくわかりもしない内容のまま、これまでの1憶4300万円、33億円のゴミ運搬事業にも賛成してきたのだろうか。そして、これから決まってもいない新ゴミ処理施設運営予算にも疑義を感じながら賛成をするのか。住民代表として追求しないのか。議員の仕事が何なのか理解していない、矛盾した言動を本議会中に見せられた。

同時にもう一つの残念は、隣の席の樫原浩二市議の態度である。まだ本会議中、藤本市議の最終質問時に両手を上に上げ、大胆に伸びをした。本会議中の行動としてはマナーが大変悪い。議長の「小休」の声と同時に「これはパフォーマンスやな」と藤本市議に向かって言われた。傍聴席からは見苦しく感じた。議会中反対意見の議員に対して野次を飛ばす光景を見かけるが、見苦しい。批判はあって当然である。傍聴席から見て「その通り」とほほ笑む事の出来るスマートな批判、スマートな態度で議場パフォーマンスを見せて欲しいと思う。